5月26-27日に秋田で行われました「白神山麓・窓山デザインコンテスト表彰式&窓山ツアー&交流会」に飛び入り参加して参りました。コンテストの内容は月刊杉20号で特集されておりまして、「凄いなぁ。」とひたすら感心しながら記事を読んでいたのに、まさか自分がその表彰式に紛れ込むことになるとは。何が起こるか分かりません。軽いお誘いに「面白そうだから、つい、勢いで。」と参加を表明。小心者の割にはたまに大胆な行動にでることがあるらしい。最近自分の性格も読めなくなってきました。なんでも「行ったもん勝ち。やったもん勝ち」。そんな意識が根付いてきたからでしょうか。
その2日間の記録については、私がつたない文章で説明する必要も無く、しっかり窓山のホームページで丁寧にご紹介されておりますので、そちらをご覧下さい。また、次号の月刊杉で秋田の支部長すぎっちさんがレポをドーンと書いてくださるそうですので、そちらを期待しましょう。 でもせっかく初めての秋田上陸でしたので、番外編ということで書きたいところだけ書く、という「飛び入りならではの無責任さ」でちょっとだけご紹介させてもらいます。ですのでこれだけ読んでも「イベントの流れは分からない。」 まったく身勝手な書き方です。「はは~ん。秋田へ行ってきました。それが言いたいだけか。」そう思って読んでください。 5月26日。秋田。白神山地へ向かう道中に見える山々。実に美しいです。広葉樹が混ざり合ってなんとも言えない美しい緑 「山の緑はこんなに色々な色があるべさ。知らなかったべ?」 「知らなかったべ。」 *注意 この秋田弁の使い方は明らかに間違いだと思いますが雰囲気です。お許しを。 絵の具の緑色のバリエーションを増やしたのは東北人ではないか、と勝手に思いました。 同じ時期の大分県中津江村の山。青々してます。 「九州の山の青はこげん青いとよ。」 「この深い緑も好きやけど。」 「やろ?」 (この九州弁も無理があるけど、雰囲気、雰囲気) やっぱり北と南、違いますね。 《窓山の楽しい思ひ出》 なんやら首脳陣が集結。作戦会議中。 秋田杉の表彰状。素敵な表彰式でした。 「さあ、苗を植えてくれ。」田んぼ(左側)が待っています。 田植えの一歩 表彰式、田植えの後デザインコンペの舞台である窓山散策をしました。途中で大きな葉をつけたふきがたくさん植わっているところがありました。私はよっぽど物欲しそうに見えたのか、ふきを3本ももらってしまいました。ふきを持ちながら窓山を練り歩く。カチっとスイッチが入りました。「なんだか無性に楽しい。」 蛇を見つけては指を指して大騒ぎをし、ガイドの方がこそっと作った草の罠にコントのようにひっかかってみる。たくさん生えている蕨に大喜びして列からはみ出る。最後には小躍りしながら戻ってくる始末。 自然のものしかないのに、だから、楽しい。それを共有する仲間が居て楽しい。やっぱり思いました。「来たもん勝ちだな。」 まちの人達も緑に入りたい。そう思っている人は多いはず。でもどこに行ったらいいか分からない。テレビ番組のようにダーツを投げて命中したところにいくわけにもいかない。だから新しくできた道の駅とか、なんにでも耳に入ったものにぞろぞろ向かう。 きっと「きっかけ」が欲しいんだな。そう思います。別に「金製のお風呂」とかなくてもいい。行く「きっかけ」さえ掴めば、足を運べば、そこが好きになる。その場所を壊さない優しい使い方をしてくれる人がきっとリピーターになってくれるでしょう。そのきっかけがこの秋のお祭りでつくれたら、素晴らしいと思います。 私にとってはスギダラというきっかけがあること。これも大変幸運なことだと思いました。 初めて「じゅんさい」を触る。 きつねのけら わらび取りに夢中になる秋田支部長すぎっちさん 川にはまるすぎっちさん 「ふき」を持った途端にスイッチが入ったように元気になる。 ふきスイッチが効いて来た温ダラさん 表彰式というより「窓山を知ろう」。「コンペに出した案が実現可能か確かめ、更につめる。」という、コンテストの終わりではなく、「これから」の為のイベントだったように思います。デザインコンテストの表彰式なるものに初めて参加させて頂いたので、一般的な表彰式と比較しようがありませんが、白神山地を散策し、杉の枝打ち、下草刈りをして、地元の人達と酒を酌み交わし、表彰式直後に田植えをして自らの受賞景品(米)を作り、コンテストの舞台を散策する。まあ、普通ではないことは私でも分かります。 スギダラのイベントに何度か参加させてもらった私は地下足袋だって持って行くし、ゴム長靴も抵抗無く履いてガニ股で堂々と歩くし、カマも張り切って持つ。(徐々に免疫がついてきました) 今回のコンペの受賞者達は若き学生達がほとんど。でも皆さん、何の抵抗も、「えー、そこまでやるんですか?」そんな様子も見せず、器用に作業をこなしていきます。「今の若い人達はたくましい。」 びっくりしました。大はしゃぎしている感じもしないのですが(流石都会の若者)、でも「楽しい」。静かに話していました。「寝てないのにハイテンション」のスギダラ3兄弟には流石に都会の若者もびっくりしていましたけれど。個人的にはすぎっちさんのパワフル振りにもたまげました。流石秋田支部長! 中にはデザインコンペに応募したのは初めてで受賞した学生さんも居ました。「しょっぱながこれ。」幸運ですよね。実際の場に来て、目で見て、審査員の方達からの鋭いつっこみを受けながら、自分達が考えたデザインが足りないこと、いいところ、色々見えてきたはずですし、更に手を加えたくなったはず。そして実際に窓山でこの秋に実現するかもしれない。素晴らしい経験です。 前夜祭の夜遅くに一緒にお皿洗いをした学生君。彼は実家に帰りたいんですよね。と言ってました。田植えも小学生の頃にやってたことがあるぐらいの田舎だそうです。でももう少し東京で頑張ると。若いのに意外でした。 でも。彼のような田舎もまちも良く知る若者が将来スギダラ3兄弟のような「田植えもする、けったいな、でもとっても素敵なスーパーデザイナー」になるのかも。そう思ったら嬉しくなりました。バス酔いする繊細さが致命的ですが、頑張って欲しいです。 たった2日間とは思えない濃厚な時間。「何故私がここ秋田でカマを振っている?」と冷静に思う時もありつつ、楽しかった!飛び入り参加させて頂いて有難うございました。秋田の皆さん、関係者の皆さん、スギダラ3兄弟の皆様、大変お世話になりました。 数枚のお写真はデザインコンテストの審査委員のお一人でもある持留デザイン事務所の持留さんが撮影したものを使わせて頂きました。有難うございました。一番上の2枚の美しい山の風景はsugio様撮影です。 □ ■ □ ■ □ ■ □ ■ □ <素敵な贈り物> この度大変お世話になった、モクネットの加藤さんより素敵な贈り物が届きました。福岡から遥々やって来たこと、少しばかりのお手伝いをしたことに対して贈ってくださったのです。大したことは全然していないのに、加藤さんの心遣いに大変感動しました。母と大喜びしています。加藤さん、大事に大事に使わせて頂きます。有難うございました。 秋田杉のパズル。仲間が増えて喜ぶスギダラ棒。甥っ子と遊びます! 秋田杉の米びつ。早速「あきたこまち」を買わねば! どちらも今は生産していない、レアものだそうです。嬉しい・・・。 一日自室に置いて朝起きると「きみまち塾」と同じ匂いがしました。幸せ。
by sugikyu
| 2007-06-03 16:50
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